「アフィリエイトで法人成りしてみたい」という方も多いのではないでしょうか?
アフィリエイトは、副業から独立する過程でも、大きな資金も不要でリスクなくスタートできるビジネスモデルだと思います。
しかし、実際に法人化まで漕ぎ着ける人は少ないです。やってみるとわかると思いますが、そんなに甘いものではありません。
では、どのような人が法人化まで到達できるのでしょうか?
2023年10月現在で、370件以上のサイトM&Aを仲介してきた私たちは、何度も法人化されたアフィリエイターさんの売買相談に乗ってきました。
サイト売買の大半がアフィリエイトという実態から、稼げているアフィリエイターの特徴を客観的に解説していきます。
また、いずれ売却もできるという観点から、法人化したアフィリエイトサイトの売買されやすさなども解説していきます。
【関連記事】アフィリエイトサイトのM&Aの流れや失敗しない売買方法とは?
目次
アフィリエイトサイトで法人化できる人の2大特徴!法人化のメリット、デメリットは?
法人化しやすいアフィリエイトサイトの解説の前に、そもそも法人化することのメリットは何なのか?デメリットや注意点はないのかといった点について解説いたします。
法人化に伴う変化をしっかり把握しておかないと、逆にリスクが上回ってしまう可能性もあります。
メリットを最大限受けられるか、無理のないタイミングなのか、確実にチェックしておきましょう。
アフィリエイトサイトの法人化のメリット
法人化することで得られるメリットとしては、節税や税金面での有利になるという点が挙げられます。
法人税が適用されるようになり、税率は15%〜23.20%となります。
対して個人事業主のままで運営を続ける場合では売上に応じて税率も上がり、最大ではなんと55%にもなってしまいます。その差は歴然ですね。
詳しくは後述しますが、毎月の事業所得が50〜60万円を安定してキープできるようになったら法人化の検討が視野に入ってくるタイミングです。
加えて経費として計上できる項目が増えるため、この点も節税に繋がります。
生命保険料、自分や家族従業員への給与、賃貸の自宅を社宅扱いにして家賃補助、など経費扱いできる範囲が一気に広がります。
金銭面以外のメリットとして、個人事業主での運営と比較すると社会的信用を得やすくなる点も挙げられます。
新規事業を手掛ける際の融資審査に通りやすくなったり、新規取引先の確保に繋がりやすくなるなどの副次的効果が期待できるため、事業規模拡大が見込めます。
アフィリエイトで法人化する際の注意点
もちろんメリットばかりではありません。
法人化によるデメリットも当然ありますので、自身のライフスタイルや運営環境に合うか、しっかりと確認してください。
大きな注意点として、税計算を筆頭とした会計処理や煩雑な作業が増え、実業務に充てられる時間が減少する点が挙げられます。
そのため、基本的には法人化に際して担当してもらえる税理士さんを見つけるのがベターとされています。
手間暇をかけて自分で行うか、コストをかけて外注するかの二択となります。
また、社会保険料の負担が増える点にも注意が必要です。
法人化すると厚生年金への加入が必須となり、国民年金の保険料より高くなります(受け取れる年金額も増えます)。
従業員の保険料の一部を法人が負担する必要がある点も踏まえて、法人化は慎重に検討してください。
アフィリエイトで法人化するタイミング
一般的には事業所得が毎月安定して50万〜60万円をキープできるようになったら法人化を検討する段階となります。
他の指標ですと、年間の営業利益が800万円を超える、課税売上高が1000万円を超えるといったタイミングとなります。
あくまで安定してキープできている状態が目安となります。
焦って法人化すると上記の注意点にあるようなことに振り回されてしまう可能性もあるので、じっくりと検討してみてください。
アフィリエイトサイトで法人化できる人の2大特徴
ここからは法人化できるアフィリエイトサイトの解説です。
これまで数多くのアフィリエイトサイトの売買を仲介してきましたが、法人化だけでなく、短い期間で売買成立できたり、高額で譲渡締結できたという点でも共通する特徴がありました。
その中から今回は2点、お伝えしようと思います。
①圧倒的なコンテンツ
アフィリエイトで法人まで成り上がった方は、圧倒的なコンテンツがありました。
何度も、アフィリエイトサイトを仲介していきましたが、例外なくこのような特徴があります。
例えば、
・とある業界の商品を全て試して徹底的にレビュー&解説している
・特殊な経歴からオリジナルの価値観を提供している
・専門職という立場から、業界の裏側をわかりやすく解説している
などなど。
こういった圧倒的な質の高さによって、ユーザーが集まり、結果としてアフィリエイト報酬が発生しているようなサイト。
このようなサイトが法人成りしていたことが多かったです。
また、
・たった半年間で500記事以上も執筆されている
・運営3年で1000記事以上も執筆されている
という、コンテンツの数という観点からも、買い手が興味を持って買収していくというケースがありました。
もちろん、こういった数で勝負する場合、1人では難しいので誰かと一緒にやっていることが多いです。
そういった運営方法で法人化していたり、法人だからこそ成し遂げたということもありました。
もしも、アフィリエイトで法人化してみたい場合、実際に売買されてきたアフィリサイトから、
①圧倒的なコンテンツの質
②圧倒的なコンテンツの数
ここを意識して作成されて法人化していく、あるいはそれに近いサイトを買収して起業(法人化)するという方法もあると思います。
どちらを目指すか?どちらが自分に合っているか?
ここを考えていただければ、まずは向かうべき方向が定まるはずです。
(ちなみに、最終的には両方のバランス取るべきです)
ちなみに、圧倒的なコンテンツの質を追求してしまうと、M&Aにはやや向いていない傾向にあります。
例えば、上記にもあるように、「とある業界の商品を全て試して徹底的にレビュー&解説している」ということであれば、逆に売買はされやすいです。
しかし、
・特殊な経歴からオリジナルの価値観を提供している
・専門職という立場から、業界の裏側をわかりやすく解説している
こうなってくると売り手の経験や知識によって運営されてきたアフィリエイトサイトになる訳です。
よって、買い手からすると「自分(たち)には、同じように運営できないだろう」と、思ってしまうのです。
ただし、売却できないことはありません。
売却後に、運営のフォローをする、マニュアルやノウハウ集を渡すなど、工夫次第で買い手が納得してくれます。
実際、売り手の経験から作成されたコンテンツのみによって運営されていたアフィリエイトサイトであっても、買い手の努力と売り手の運営サポートによって、買収後の方が大きく利益が出たケースはたくさんあります。
圧倒的なコンテンツの質を追求してアフィリエイトで法人化してみようと考えた方は、売却前に買い手へのフォローなどを考えるべきでしょう。
②仕組み化がうまい
「自分には特殊な経験もなく、人より優れたものがないから、質の高い記事は書けない…」
「かと言って、執筆量でカバーしようと思うと時間がない」
こんな方もいると思います。
しかし、サイトM&Aで仲介させていただいたアフィリエイトサイトの中には「私は一切記事を書いていません」という驚くのサイトも多数あります。
もちろん、ほとんどが法人化されていた方々でした。
いったい、なぜでしょうか?
それは、自分よりも「うまく&早く&多く」記事を書けるライターさんにお金を払って、記事を執筆してもらっているサイトでした。
つまり、自分は記事を書けないので、代わりに書いてくれる方を見つけて依頼していた、ということです。
この時、色々と仲介してきてわかったことがあります。
①圧倒的に質の高いコンテンツを書けるライターに依頼
②圧倒的な量を執筆するために複数のライターに依頼
このように執筆をライターに依頼する場合でも、質なのか?量なのか?で、しっかりと分かれていました。
例えば、こんなアフィリエイトサイトがありました。
誰にも語れない壮絶な恋愛経験をしてきたライターが記事を書く。
そして、マッチングアプリを紹介するというアフィリエイトサイトがありました。
【関連記事】恋愛アフィリエイトサイトがサイト売買されやすい3つの理由
■サイト運営者
→記事は書けない。ただし、サイトの運営方針や戦略を策定し、「〇〇のような記事を書いて」とライターに依頼する。適性な報酬を支払う。
■ライター
→サイトの運営方針や戦略を考えることはできない。ただし、過去の経験から依頼された内容を誰にも語れない強烈な切り口で独特な執筆をする。適正な報酬をもらう。
いわば、この2人がタッグを組み、組織としてうまく仕組み化できていた訳です。
映画などでもそうですよね。
監督は、演じることはできませんが、映画の方向性や話の大筋(台本)をつくって役者に演じてもらうよう現場を統括します。
役者は、抜群の演技力で役になりきりますが、映画そのものの方向性や台本までは関わることはありません。
このように、アフィリエイトサイトも1つの映画という視点で考えると、組織でやった方が効率良くよいものはできます。
ちなみに、稀にクリントイーストウッドのような天才もいます。
そういった方は、アフィリエイトサイトの場合、圧倒的に質の高いコンテンツを自分で書きつつも、書けない内容に関しては潔くライターに任せています。
話はそれましたが、『①圧倒的に質の高いコンテンツを書けるライターに依頼』は、まさに上記のような恋愛系アフィリエイトサイト(法人サイト)の売買実例からもわかります。
また、『②圧倒的な量を執筆するために複数のライターに依頼』も興味深いものです。
複数のライターと契約をしているため、1サイトに6〜8人は担当しており、同時に5〜7サイトも運営しているというような法人がありました。
この会社は、一気にライターに執筆してもらうので、サイト運営スタートからおよそ半年前後でサイト売却の依頼に来て頂けました。
結局、2〜3年で10サイトほども私たち『サイトマ』で売買させて頂きました。おどろくほどのスピードです。
しかも、この社長は、そもそも売る前提でサイトをつくっており、売ったお金でさらにライターと契約して、どんどんサイトを量産しているようです。
そして、自社で長期的に運営ができそうなサイトは2〜3ほど保有しており、売れるものはあたらしい運営者にバトンタッチをする。
売却して儲かったら、新しいサイト作成へ投資する。また売却する、投資する…。
なんとも夢のある話ですよね。
この社長も元々はサラリーマンで、アフィリエイトは副業でスタートしていたようですので、副業スタートでもここまでいけるとなると希望が湧きますよね。
ちなみに、ライターと一緒に執筆量で運営しているアフィリエイトサイトは、法人であってもそこまで記事の質を重視はしていません。
それよりも、とにかく量です。
ただし、NHKの番組でもありましたが、量を重視するあまり内容に信憑性も薄く、著作権侵害というリスクになる可能性もあります。
このあたりは、事前に弁護士に相談して運営の本腰を入れてもいいでしょう。
ちなみに、
①圧倒的に質の高いコンテンツを書けるライターに依頼
②圧倒的な量を執筆するために複数のライターに依頼
このようなアフィリエイトサイトは、サイトM&Aに非常に向いています。
つまり、売却しやすいですし、買収した後もしっかり運営できる点が大変メリットです。
このようなアフィリエイトサイトをつくることができれば、いずれ売却もできますので、何千万円という現金がまとまって手に入ることもあります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、アフィリエイトサイトで法人化できる人の2大特徴について解説しました。
まとめると、
①圧倒的なコンテンツで法人化
→①圧倒的に質の高いコンテンツ
→②圧倒的な数のコンテンツ
(ただし、質を重視しすぎると、場合によっては工夫をしないと売却できない)
②仕組み化がうまい→法人化
①圧倒的に質の高いコンテンツを書けるライターに依頼
②圧倒的な量を執筆するために複数のライターに依頼
ぜひ、アフィリエイトの法人化を成功させてみてください。応援しています。
ご覧いただきまして、ありがとうございました。