能を研究しています。
何度か見に行きましたが、「これは会社経営に活きる!」と、直感的に判断しました。
しかし、能に行ったことを話すと、「いやいや、そんな若いのに、なんで?笑」と、だいたいこんな返事が返ってきます。
ですが、本当にこれは経営に活きてきます。下手なセミナーに行くよりも十分にリターンがあります。
能の楽しみ方とは?
はじめて行ったときは、事前の知識も何もなくとりあえず参加しました。
その時の衝撃は忘れることができません。
舞台にはぞろぞろと約20名の役者さん達が、スローな動きとお経のような演奏を、ずーーと続けます。
その時間、1つの演目でおおよそ60〜100分。
「長い、長いな…」と、途中退出を覚悟していましたが…不思議なことにあっという間に終わってしまいました。
能楽師である安田登氏によると、「能を見ている人は見ているようで見ていない。自分の内側に意識が行ってしまう」とのこと。
見た人にしか分からないと思いますが、たしかにその通りでした。
つまり、贅沢な瞑想の時間になるということです。
経営者はどうしても意図的に時間をつくらないと、「未来を創る」という、経営者にしかできない重要なことができません。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が”能を愛していた”という理由は、強制的に内観する時間をつくれるからだったのではないでしょうか?
実際、見ている最中も、ビジネスのヒントだったり、経営の改善案なども、ぽんぽん出てきました。
次回からはメモ帳を持っていきたいと思うくらい、不思議と勝手に内観できてしまいます。
能は、経営者のような組織のトップであるような人に薦めたい訳ではなく、人生を生きている人全てに推奨したいです。
きっと、ヒントが降ってくるはずです。
能は、まずはとりあえずぼーっと見ておけばOKです。
後から物語の背景だったり、セリフの裏側を探ることをしておけば良いと思います。
まずは、見に行って「なんだこれ!!すごいな〜・・・・(ぼーーっ・・・→あ!あれって、〇〇すればいいんじゃない?!)」
この『贅沢な自分との対話』を味わってみてください。
行き詰まったときこそ能
特にトップというものは、だれにも相談できないのが世の常です。
なぜなら、未来のイメージはトップの頭にしかない訳なので、それを全部知っているのは本人だけですから、他の人に理解されるはずがありません。
つまり、相談に乗れる人は、ほぼいないということです。
しかし、ビジネス書や小説、映画や友人などからヒントを得ることで、なんとか解決していきますが、本当は無意識が解決策を知っているものなんです。
外出前に家のカギがなかったりすと、焦ってしまいますが、ふとしたときに見つかったりするものです。
また、そういう時に限って、本当は出かけたくない用事だったりします。
本当の成功や答えというのは、実は自分の内側や足下にあるものです。
外にあるわけではなく、すでに自分の中にあります。
意識に上がっていないだけで、無意識の階層は知っています。
その無意識の階層にアクセスして、「思い出す」ということを、能は提供してくれているのだと思います。
外出前に家のカギがなくし見つけるまでの過程は、まさに無意識が働いている実例です。
「あ!ここにあった!」って。だいたい人生の解決策って、こんな感じで見つかりますよね。
引き続き、能を研究して、自社や弊社スタッフへのサポートだけでなく、思い描いている未来イメージにじっくりと活用していきたいと思います。