【初心者向け】ECサイト運営の課題と解決策のまとめ
「ECサイトの運営を開始したものの、思っていたような売上数値に達成しない。」
「お客さんがつかず、何を改善するべきかわからない。」
ECサイト市場は年々拡大しつつありますが、なかなか上手く結果に結びつけられないという人も多いのではないでしょうか。
ここではそんな方に向けて、ECサイト運営において頻出する課題と解決策の概要について解説します。
運営を開始して間もない頃に直面しがちな、比較的ベーシックなものにフォーカスしてまとめてみました。
参考になりましたら幸いです。
目次
ECサイトでよくある課題と解決策
まずは、ECサイトでよくある課題について代表例をピックアップします。
大きく分けると、ECサイト事業において以下の3つの要素のうち、どれか一つ以上が上手く回っていないと考えられます。
①集客
②プロモーション
③バックエンド業務
それぞれ詳しく踏み込んでみます。
①集客
まずはEC事業に関わらず、あらゆるビジネスにおいて最も重要で奥深い要素とも言える、集客についてです。
手段は様々なものが考えられますが、まずはユーザーがあなたのECサイトに訪れてくれる回数を増やさない限りは、当然ながら売上や収益は上がりません。
課題:新規ユーザー・リピートユーザーを獲得するための施策が上手くいっていない
ECサイトにおける集客での課題は、下記のポイントが挙げられます。
・そもそもユーザーが全く認知できておらず、集客に対する施策が不十分である
・オーガニック検索、広告、SNSなど、どの流入経路を重視するかという狙いが曖昧になっている
・リピートユーザーを獲得するための環境が整っていない
集客と一口にいっても様々な考え方と方法があります。
特に運営開始当初においては、新規ユーザーを獲得する施策とリピーターを獲得する施策が混同されがちですが、その二つは全く異なる手法になります。
集客に対する改善策としては、下記のようなポイントに着目して実施するといいでしょう。
改善策:一つのマーケティング手法にフォーカスし、ノウハウ蓄積を早める
・自社ECサイトに適した流入経路を選択し、まずは一つの点にフォーカスしてリソースを集中させる
・テストと改善を繰り返しながら、新規顧客を獲得する方法を最適化する
・並行して、リピートユーザーを獲得するために接触機会を増やしていく
ECサイトの集客方法として代表的なものは、「オーガニック検索」「広告」「SNS・メーリングリスト」が中心となるでしょう。
あれもこれも試したくなる気持ちはわかりますが、新規ユーザーがほぼ獲得できていない状態では、どれか一つに絞る方がより効果的です。
自社サイトに適した流入経路はどれになるのかをよく考え、選択するといいでしょう。
リソースを集中させることで、オーガニック検索であればコンテンツマーケティング、広告運用であればリスティングやGoogleマーケティングなど、ノウハウを蓄積するスピードが早まるはずです。
そういった新規ユーザーを獲得することと並行して、リピートユーザー獲得の施策はまた別の視点で実施するといいと思います。
SNSやメルマガなどを登録してくれたユーザーに向けて、キャンペーンを行ったりセールを行ったりといった告知を含め、定期的に発信することが重要です。
積極的にユーザーと接触する機会を増やすことでブランド認知が深まり、2回目以降の訪問へと繋げやすくなります。
サイトマ取扱案件での成功事例
1.ポジショニングとブランディングでオーガニック検索が増加したネットショップ
飼い主とペアルックができるという切り口で差別化に成功したShopify構築のネットショップです。
高価格戦略を取られており、収益面で非常に素晴らしい数値を残されていました。
案件紹介ページ:【ほぼ市場独占】飼い主とペアルックができるペットウェア専門ネットショップ
2.SNS集客で成功したジュエリーショップ
ピアスなど女性用のアクセサリー・ジュエリーを販売するこちらもShopifyで構築されたショップです。
20~40代女性をターゲット層に設定し、Instagramでの集客を積極的に展開されて成果がでていました。
案件紹介ページ: 20~40代女性に人気!ピアスに特化したジュエリーECサイト
3.定期購入(サブスクモデル)で成功したサプリメントショップ
独自で開発したオリジナルサプリメントを販売するAmazonアカウントです。
Amazon定期おトク便というリピート注文顧客を戦略的に獲得され、安定した収益を出されていました。
案件紹介ページ: 【サポート1年・月稼働5時間】国産オリジナルサプリ販売のAmazon事業
②プロモーション
次に、集客に関する施策はある程度上手くいっていても、プロモーションが十分でない可能性について検討します。
課題:商品の魅力が伝わっておらず、かつユーザーが購買アクションをとりにくい環境になっている
ECサイトのプロモーションにおいて考えられる課題としては、下記のようなものがあります。
・商品の画像やテキストなど、デザインがよくなくユーザーに魅力が伝わっていない
・サイト内導線設計に問題がある
・購入前の不安や疑問を解消する環境を整備できていない
PV数は一定の数値を残せるのにも関わらず、コンバージョンしない(商品購入数が少ない・売上が上がらない)場合はプロモーションに問題があると考えられるでしょう。
PV数と販売数量(売上)が比例しないということは、結果として多くのユーザーが途中で離脱してしまっているということです。
改善策:導線設計を含め、ECサイト全体のデザインを再考する
よって、下記のような改善策で離脱するリスクを抑え、コンバージョン率を高めることが重要になります。
・商品の撮影方法や画像サイズ、説明テキストなどをわかりやすく、シンプルなものにまとめる
・カートボタンや決済ページへの移行などを目立つ部分に配置し、スムーズにアクションを取れるように整備する
・「お買い物ガイド」や「返品ポリシー」などを明記し、信頼性を高める
ECサイトのプロモーションにおいて頻発する課題としてまず考えられるのが、商品の魅力が十分に伝わっていないということです。
実店舗であれば、お客さんは商品を手に取って見ることができるため、来店する人の数(PV数)が多ければ、その分一定の売上は期待できます。
一方、ECサイトであれば画像やテキスト、動画などでしかその魅力を伝えられないため、どうしてもデザインの重要性が高くなるという側面があります。
「商品やサービスの写真やテキストが、商品の魅力や特長をわかりやすく、簡潔に伝えられる状態に管理されているか?」という点をもう一度しっかりと確認してみましょう。
以前、この点に関してはECサイトにおけるデザインの記事で詳しく解説しましたので、下記記事も参考にしてみてください。
【関連記事】ECサイトにおけるデザインの重要性とポイントを徹底解説
関連記事内でも記載しましたが、ECサイトは購入に繋げる導線設計も非常に重要です。
特に、初めて利用するECサイトは「本当に商品が届くのか?」「返品は可能なのか?」という疑問や不安をユーザーは少なからず抱えているものです。
ユーザーに対して信頼性や安心感を与えているサイトになっているか、という視点を忘れずに改善していきましょう。
商品によっては、レビューや口コミなどを記載するのも非常に効果的です。
サイトマ取扱案件での成功事例
1.わかりやすい導線設計で成功した自社構築サプリメントショップ
サプリメントの単品リピート通販を自社サイトにて展開されていた案件です。
メインのECサイトとLPを階層的に分け、わかりやすいサイト作りを行われておりリピート購入9割以上という素晴らしい実績がありました。
自社サイト運営だったため、利益率などの数値面においても優秀な実績を残されていたのもポイントです。
案件紹介ページ:【月利益約130万】リピート率9割のサプリメント定期購入サイト
2.買収後に導線設計を改善され、成果が出たドレスショップ
社交ダンス用ドレスを自社サイトにて販売されていたネットショップです。
サイトマにて買収したサイトを導線設計を見直すことで大幅に成長させ、別の買い手に売却したという事例になります。
サイトリニューアルが功を奏して、収益がアップしました。
案件紹介ページ:【運営歴13年・無在庫運営】社交ダンスドレス販売ネットショップ
③バックエンド業務
最後に、上記の集客やプロモーションと比較するとつい軽視されがちになりますが、バックエンド業務の質もEC事業においては大きな意味を持っています。
バックエンド業務とは、商品が売れてからの受注処理や在庫管理と引当、出荷作業とユーザーへのアフターサービス(問い合わせ対応)などの作業全般のことです。
言い換えると、ECサイト運営におけるシンプルな事務作業全般のことだと理解しておくといいでしょう。
課題:ユーザーに不信感を与えてしまいやすい環境になっている
バックエンド業務における課題としては、下記のようなものが挙げられます。
・問い合わせ対応やサンクスメール等含め、ユーザーとのコミュニケーションが十分に取れていない
・出荷や発送処理が遅れてしまっている
・検品、梱包に不備が出てしまっている
バッグエンド業務の何かしらに問題があり、上手くいっていない場合、ユーザーに不信感を与えてしまうことが大きな欠点となります。
つまり、ユーザー数(PV数・受注数)が伸びてこないという原因は、バックエンド業務にある可能性が考えられるということです。
改善策:仕組み化・外注化に注力する
そんなバックエンド業務の課題を改善するための改善策は、下記の通りです。
・バックエンド業務を棚卸しした上でマニュアルを整備し、仕組み化する
・在庫管理システム、メールシステム、LINE@などのツールを導入する
・単純作業などを外注スタッフに依頼する
まずは自社運営サイトなど複数人で運営作業に取り組んでいる場合、運営作業をマニュアル化することが効果的です。
一人一人の担当分野が曖昧で、作業の手順や方法が異なるとミスが発生しやすく、また問題点も見つけにくい環境になります。
属人的な要素をなるべく排除し、機械的に運営することがバックエンド業務の重要な観点です。
そのために、在庫管理システムやサンクスメールの自動メール配信システム、LINE@など、便利なツールを活用するのも非常に有効になります。
それぞれ対応した上で、それでも業務をこなすリソースが足りないという場合は、外注スタッフへの依頼を検討してみてください。
ランサーズやクワウドワークスなど、単純なEC事務作業であれば比較的獲得できる可能性は高いです。
外注化に着手する場合でも、マニュアルは有用になりますので、まずは普段の業務を棚卸しして整理して見つめ直してみるのがいいでしょう。
サイトマ取扱案件での成功事例
1.バックエンド業務の外注化で成功したAmazonアカウント
キッチン用品などの雑貨を販売するAmazonアカウントです。
外注スタッフやツールの活用や、パートナーとの連携強化などの施策により、ほぼ自動化されて運営していました。
月に数時間程度の作業時間で効率的に運営されていたショップになります。
案件紹介ページ:【ほぼ自動化済・平均売上275万円】スタッフ2名譲渡可能なAmazonアカウント
2.ほぼ外注マニュアル整備だけの運営作業で完了するアパレルショップ
BASEで開設し、のちにShopifyに移行された女性向けアパレルアイテム専門店です。
クラウドソーシングでの外注化に注力されており、売主様の実質的な作業はマニュアル整備のみとなっていました。
案件紹介ページ:【月作業4時間・外注獲得サポート有】無在庫運営アパレルECサイト
ECサイトの売り上げを上げるためのポイント
ここでは代表的な例として上記の3点にフォーカスして解説してきましたが、問題点がどこに潜んでいるのかを洗い出すことが何よりも大切です。
まずは自分のサイトがPV数が少ないのか、コンバージョン率が低いのか、リピートユーザーが獲得できていないのか、などの視点に立って、冷静に見極めましょう。
また、同様の商品を販売するECサイトやECサイトの規模感が似ている競合他社など、よく研究してみるのも効果的です。
特に広告運用やSNS運用、商品のPR方法などは目に見えてわかりやすい要素も多いので、参考にしてみるのもいいと思います。
なお、ECモールやASPなどを利用しているのであれば、公式のアドバイザーが実施するセミナーや初心者向け講座などが準備されていることも多いです。
無料で受けられるものも揃っているので、積極的に活用してみてください。
どうしても個人や自社のリソースで賄えないという場合は、専門的なノウハウを持っている外注・アウトソーシングに思い切って頼るのも手です。
どんな手法や施策を取るにしても、すぐに大幅に改善が見られることはほとんどありません。
焦らずにコツコツと検証しながら、粘り強く対応していくといいでしょう。
まとめ
ECサイト運営において直面しがちな課題と解決策について紹介してきました。
ECサイトの運営では様々な能力やスキルが必要になり、特に運営当初は戸惑ってしまうことも多いと思います。
本記事が参考になりましたら幸いです。
また、ECサイト運営を仕組み化し、完成されたビジネスモデルを作り上げることができれば、将来的に有利な条件で売却することも可能です。
特に外注スタッフをうまく活用されていたり、多くのリピーターを獲得していたりといったECサイトは、かなり高値で売れることも珍しくありません。
一度こちらの案件一覧をご覧いただき、モチベーションの一つにされてみてはいかがでしょうか。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。