アフィリエイトAPIとは?楽天やAmazonなど提供する仕組みを解説
アフィリエイトサイトを運営されている方であれば「アフィリエイトAPI」というワードを聞いたことがあるのではないでしょうか?
特に、長年アフィリエイトサイトを運営しているベテランであれば、よくご存知かもしれません。
アフィリエイトAPIは数年前まではかなり効果的な手法として知られていました。
ここでは、現在でもアフィリエイトAPIはマーケティング手法として有効なのか。
また、そもそもAPIとはどんな内容を意味するワードであるのかについて解説します。
あなたのサイト運営の参考になりましたら幸いです。
目次
APIとは
本記事においてはアフィリエイトAPIの説明がメインになりますが、APIは一般的なIT用語として様々なシーンで使われています。
よりイメージしやすいように、そもそもAPIとはどんなものなのかについて、まずは概要を説明します。
APIは「Application Programming Interface」の頭文字をとったものです。
アプリケーションとプログラミングは大凡どんなものかはイメージがつく人が多いでしょう。
一方、最後のインターフェースという単語ですが、こちらは「接点・つなぎ目」のようなニュアンスを持つ英単語です。
つまり、APIはアプリ・ソフトウェア、プログラミングなどを各々繋げる仕組みや技術を指すワードということになります。
わかりやすい具体例をいくつか挙げてみましょう。
飲食店や企業サイトの所在地説明ページにGoogleマップが挿入されているのを見たことがあるはずです。
あの地図画面は、Googleが公開している「Google Maps API」とWebサイトが連携することで表示されています。
また、SNSやECサイトなどに新規会員登録する際、「Gmailアドレスでログイン」などを行ったことはないでしょうか。
こちらも、それぞれのサイトやアプリケーションがAPIを用いて連携することで実現できています。
ここまでお読みいただいてなんとなくイメージがついているかもしれませんが、APIには下記のようなメリットがあります。
・同じ機能を持つシステムをそれぞれが開発する必要がなく、開発コスト・納期を大幅に短縮可能。
・ユーザーの利便性が向上する。
・情報や機能が更新されても、API連携した先のシステムでも自動的に情報が更新されるため、都度修正が不要。
一方、APIのデメリットは下記です。
・連携元でサービスの提供が終了した際など、連携先のサービスにも悪影響が及ぶ可能性がある。
・活用のためにプログラミング知識が必要になるケースが存在する。
上記のような一般的なユーザーにも馴染みがあるサイトで使用されているものは、「WEB API」と呼称されることもあります。
アフィリエイトAPIとは
APIがどんなものかをご理解いただいた上で、その仕組みをアフィリエイトに応用したアフィリエイトAPIについて説明します。
アフィリエイトAPIは、アフィリエイトプラットフォーム(ASP)が公開しているAPIでデータを抽出することで、広告を自動で表示させたり、ランキング情報を取得したりといった使い方が可能です。
現在ほど検索エンジンのアルゴリズムが優れていなかった十数年前までは、このAPIの仕組みを用いて大量に作成されたページがサイトの収益化に非常に効果的でした。
API連携さえしてしまえば、ほぼ自動的にコンテンツを量産でき、なおかつそれぞれのページが検索でヒットしやすい状態が保たれていたからです。
そのため、この自動生成ツールとしてのアフィリエイトAPIは、簡単に収益に直結する方法として一時期は盛り上がりを見せていました。
ですが、2010年前後より不定期で実施されているGoogleのアルゴリズムアップデートにより、APIで作成されたコンテンツが大幅に評価を落としていきます。
この流れによりAPIで自動生成しただけのページで稼いでいたサイトは一気に収益力を無くしてしまいました。
2021年現在の肌感覚では当然のことですが、量産されただけのページ・コンテンツは現在のアルゴリズムでは全くといっていいほど評価されませんよね。
つまり、現在においては従来のような自動コンテンツ生成ツールとしてのAPIの活用方法は一切効果がないと言えるでしょう。
一方で、詳しくは後述しますが、各アフィリエイトプラットフォームは現在でもAPIを公開しており、活用方法が全くないというわけではありません。
残念ながら従来のような「これさえやっておけば大きく稼げる」ということではありませんが、サイト運営をアシストする使い方であれば道は残されています。
アフィリエイトAPIの種類
ここでは、アフィリエイトAPIの中でも代表的なものをいくつかピックアップいたしました。
プログラミングスキルが必要なものもあり、ここでは概要の説明に留めておきますが、気になる方はリンク先をご参照ください。
1.楽天API
国内大手ECサイトである楽天市場も、便利なAPIを公開しています。
利用の流れはまずは下記の楽天ウェブサービスに登録し、アプリID・アフィリエイトIDを設定します。
次に、API一覧のページより任意のAPIを選択し、PHPスクリプトを作成します。
最後に作成したxmlファイルをアフィリエイトタグに変換し、WordPress上で任意のエリアに配置するというフローになります。
かなり簡略化しましたが、こちらに関しては多少PHPの知識が必要になるため、ご注意ください。
楽天ブックス、楽天トラベルなど、楽天市場以外の系列サービスのAPIも利用可能です。
それぞれ、商品検索APIやランキング情報などを取得できます。
2.リンクシェアAPI
楽天の子会社が運営するASPのリンクシェアもAPIサービスを提供しています。
流れとしては楽天APIと同じく、リンクシェアログイン画面よりログインし、参加企業と提携することで利用することができます。
こちらのページの概要図の通り、APIを利用するサイトを訪れたユーザーが商品データベースの情報に即座にアクセスすることが可能です。
他にも、成果情報がリアルタイムで連絡される通知機能なども実装することができるので、こちらも余裕があれば導入するのもいいかもしれません。
3.ValueCommerceAPI
国内トップクラスの規模を持つアフィリエイトASPが提供しているAPIです。
楽天と同じく、商品検索やカテゴリー検索など、各種検索に利用できる商品APIが利用可能です。
バリューコマースに登録されているPDB(Product Database)に対応している案件であれば、API利用可能となります。
4.AmazonAPI
AmazonAPIは、Amazonセラーアカウントで商品を出品している事業者向け、Amazonアソシエイトで収益を挙げるサイト運営者向けの二種類が存在します。
セラーアカウント向けのAPIは下記リンクのAmazon MWS API(Marketplace Web Service API)が対応しています。
Amazon MWS API
対して、アソシエイトプログラムで利用できるAPIは、下記のPA API(Product Advertising API)と呼ばれるもです。
Product Advertising API
MWS APIは、マーケットプレイス上の商品情報検索、在庫状況の把握などをスムーズに行うことができます。
商品を大量に出品している方や、顧客管理を効率的に行いたい方であれば、チャレンジしてみると面白いかもしれません。
一方PA APIは、サイト上に掲載するAmazonの商品情報や画像などを細かくアレンジする使用方法に適しています。
また、売れ筋商品のランキング情報などを掲載することも可能です。
アフィリエイトAPIでできること
ここまで説明してきた通り、各プラットフォームにて提供されているAPIは様々あり、アレンジ可能用途も多岐にわたります。
全てを使いこなすためにはプログラミングスキルが必要になることが多く、少しハードルの高さを感じてしまう方も多いはずです。
また、導入したからといって即座に収益が倍増したり、SEOに好影響を及ぼしたりというものではありません。
前章「アフィリエイトAPIの種類」の重複にはなりますが改めてアフィリエイトAPIでできる代表的なポイントをまとめると、以下のようなものになります。
・ユーザーがダイレクトにデータベースにアクセスできることで、任意の商品やサービスの情報を取得しやすくなる。
・旅行先の空室情報、商品ランキングなど情報が変遷するものでもリアルタイムの情報を表示することができる。
・出品している商品の在庫状況や売上データなどの管理を効率的に行うことができる。
以上のポイントがネックになっており、円滑化したい方はAPI導入を検討してみるといいでしょう。
既にある程度プログラミングの知識がある方であれば、かなり効率的に運営できるようになるかもしれません。
まとめ:プログラミングスキルがあれば、アフィリエイトAPIは有用
API、アフィリエイトAPIについて概要を解説しました。
プログラミングに関する知識・スキルがあるのであれば、アフィリエイトAPIであなたのサイトがよりよいものになるかもしれません。
用途によっては、様々な方法を解説しているサイトもあり、HTMLをコピペするだけで使えるものも存在します。
どうしても解決したい問題が、APIでなら解決できるかもしれないという方は是非チャレンジしてみるといいでしょう。
ただし、注意点としては自動作成ツールのような使い方をしてしまうと検索アルゴリズムの評価に悪影響を及ぼす可能性があるということです。
せっかく改善を試みたのに信用を落としてしまうことのないように注意して取り組みましょう。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。