アンテナサイトとは?メリット・デメリットと作り方を解説
Webサイトで収益を獲得する方法の一つとして、アンテナサイト運営というものがあるのをご存知でしょうか。
既に何らかのサイトを運営されている方であれば、聞いたことがあると思います。
ここではアンテナサイトとはどういったサイトなのか?
また、どんな仕組みで収益を獲得しているのか?ということについて解説します。
メリット・デメリットについても触れるので、これからサイト・ブログを始めたいという方は参考にしてみてください。
アンテナサイトとは
まずはアンテナサイトとは一体何?ということについて説明します。
簡単にいうと、アンテナサイトとは「まとめサイトをまとめたサイト」ということになります。
匿名掲示板やSNSなどの情報をテーマごとにまとめた「まとめサイト(キュレーションサイト)」というのは多くの人がご存知でしょう。
いわゆる2ちゃんねる系のまとめサイトなどは、一度は目にしたことがあるはずです。
また既に閉鎖しましたが、NAVERまとめなども非常に注目を集めたので、知っている方も多いと思います。
こういったまとめサイトは一時期より爆発的なブームが起こり、相当な数のまとめサイトが連立している環境にありました。
そこで生まれたのが、このアンテナサイトです。
アンテナサイトは登録されているまとめサイトを、カテゴリ別で表示したり、人気・更新日時順に並べたりといった形で表示します。
これにより、情報が欲しいユーザーがスムーズに見たいページにアクセスできる、という流れになります。
具体的なアンテナサイトの詳細は後述しますが、例えば下記のようなものです。
何となくイメージはできましたでしょうか?
アンテナサイトの仕組み
ここまでお読みいただいた方はお気づきかと思いますが、アンテナサイトのメインのコンテンツはほぼ全て「まとめサイトの記事」ということになります。
さらに細かく表現するのであれば、コンテンツと呼べるものは、サイトデザインを除くと「各まとめサイトの記事へのリンク」のみです。
サイト運営について少しでも知識があれば、「それでは全くアクセス集められないのでは?」と違和感を感じるのではないでしょうか。
その疑問はある意味では間違っておらず、アンテナサイトの集客はTwitterなどのSNSに強く依存してしまっているのは事実です。
ですが、アンテナサイトは、一般的なアフィリエイトサイト等にはない「アクセストレード」というアクセスを集める仕組みを持っています。
アクセストレードとは簡単にいうと、アンテナサイトとまとめサイトが相互に連携しあい、それぞれのアクセス数を交換する方法のことです。
アンテナサイトは、まとめ記事を作っているまとめサイトと組むことで、自サイトでは作れないコンテンツを獲得できます。
その一方で、まとめサイトは集客力を持つアンテナサイトと組むことで、流入数増加を狙えるので、双方に理があるということですね。
そしてこのアクセストレードを支えているのが、RSS(RDF Site Summary)です。
RSSとは、ニュースやブログなど各種のウェブサイトの更新情報を配信するための文書フォーマットのことです。
これを利用することで、相手のサイトの記事を、「自動的に」自分のアンテナサイトに掲載することが可能になります。
まとめサイトからRSSを取得しさえすれば、まとめサイトが更新されたら自動でアンテナサイトに表示されるということです。
このアクセストレードが、アンテナサイトがコンテンツを持たずに一定のアクセスを集めることができる大きな要因になります。
アンテナサイトのメリットデメリット
上記のような説明を読むと「相互RSSを用いれば何もしなくてもコンテンツもアクセスも集まる楽な方法では?」と思われるかもしれません。
確かに、上手に運営できれば少ない労力で収益を獲得できるというのはアンテナサイトの大きなメリットの一つです。
ですが、当然ながらデメリットと呼べる弱点もいくつか存在します。
ここではアンテナサイトの代表的なメリット・デメリットをまとめてみました。
アンテナサイトのメリット
①相互RSSという仕組みにより、SEO対策をしなくてもアクセス数を稼げる。
上でも解説した通り、アンテナサイトは一般的なアフィリエイトサイト・ブログとはまた異なる方法でアクセスを集めます。
アクセス数を多く稼ぐまとめサイトと連携できれば、キーワードリサーチやトレンドの変遷などを都度行う必要がありません。
②コンテンツ企画・作成労力がほぼ無く、副業としての運営に適している。
こちらも相互RSSという仕組みによってもたらされるものですが、コンテンツ記事の作成を行わない運営が可能です。
RSSによって自動的に自らのアンテナサイトにまとめ記事が配信されるため、日々の運営作業はほぼゼロで回すことができます。
枠組みさえ作ってしまえば手をかけずに運営できるため、本業や他のサイトを運営しながらでも続けやすいサイトといえるでしょう。
③アンテナサイト作成ツールにより、プログラミング知識がなくても運営可能。
一般的に、アンテナサイトの根幹となるRSSはPHPというプログラミング言語によって処理されます。
ですが、RSSを取得するツールやワードプレスプラグインなども豊富に存在しており、技術やスキルがなくても運営することもできます。
HTMLコードをコピペするだけでOKというものを紹介しているブログなども存在するため、作ること自体の難易度はそこまで高くありません。
アンテナサイトのデメリット
①大手まとめサイトと連携できなければアクセスが増えない。
繰り返しお伝えしてきた通り、アンテナサイトはオリジナルコンテンツを持たずアクセストレードによってアクセスを集めています。
それ自体はメリットとも言えるのですが、裏を返せばSEOによるサイト流入に期待することががほぼ絶望的な状況とも言えます。
検索エンジンからの評価は、近年ますますコンテンツの内容重視になってきていることはみなさんご存知でしょう。
「まとめのまとめ」「まとめ アンテナ」などで検索をかけていただければ、いくつかのアンテナサイトは表示されます。
ですが、上位に表示されているサイトはアンテナサイトの中でもかなりの大手のみです。
自力でのSEO効果はほぼ出来ず、ある程度力のあるまとめサイトと連携しない限りは、アクセスは全く増えていきません。
なおかつ、まとめサイトとしても、できたばかりのアンテナサイトと連携しても旨味がありません。
いきなり大手との連携は難しいため、少しずつ地道にステップアップしていくことが必要になります。
ある程度アクセスを得られるようになるためには、一般的なアフィリエイトサイトと同じくこまめな労力が不可欠です。
②コンテンツを他のサイトへ強く依存しているため、収益化へのハードルが高い。
アンテナサイトにはオリジナルのコンテンツがないため、Googleアドセンスなどのクリック報酬型広告がほぼ全てを占めます。
というのも、当然ながらユーザーはまとめサイトの記事を見たいというニーズを持っているわけですよね。
そのサイトに成果報酬型の商品レビューや体験記事を置いていたところで、誰も見向きもしないからです。
一部Amazonアソシエイトなどの物販であれば全く無いわけではないですが、ほぼ100%がクリック報酬型の広告になります。
加えて、まとめサイトコンテンツの羅列が多くを占めるページなので、非常に滞在時間が短くなりやすいのもアンテナサイトの特徴の一つです。
ユーザーは気になる記事にすぐに飛んでしまうため、広告をクリックしてくれる確率は一般的なサイトよりも低くなってしまいます。
以上のことから、アンテナサイトが収益化するには大量のアクセスを集めるしかないということになります。
つまりアンテナサイトは「作るのは簡単、運営も楽、でも収益化は難しく稼げるようになるのは時間と手間が必要」となります。
アンテナサイトの作り方
実際にアンテナサイトを作ってみたい!という方に向けて、代表的なものを簡単にご紹介します。
大きく分けると、アンテナサイトの作り方は以下の2種類のどちらかの方法になると思います。
1.WordPressで構築したサイトに、RSS取得プラグインを入れて作る
2.アンテナサイト作成サービスを利用して作る
1.WordPressでアンテナサイトを作成する方法
まずは、WordPressでサイト・ブログを立ち上げる方法については下記記事をご参照ください。
【関連記事】ブログの始め方はどうするのがベスト?ブログ運営のメリットとは
WordPressにはプラグインと呼ばれる、スマホにおけるアプリのようなものが存在しており、様々な機能を付与することができます。
アンテナサイト作成においても、アンテナサイトの根幹となるRSSをプラグインで取得することが可能です。
代表的なものとしては、WP RSS Aggregator、RSSImportなどが有名です。
同名のプラグインをWordPress内プラグインタブより検索するか、上記リンクよりダウンロードしてご利用ください。
WP RSS Aggregatorであれば日本語対応もしていますので、まずはこちらからトライしてみるといいかもしれません。
2.専用のサービスでアンテナサイトを作成する方法
基本的には自前でWordPressによるサイト作成がおすすめですが、下記のような専用のサービスも存在します。
どちらも無料で作成可能ですし、案内に従って進めていけば、非常に簡単に作成することができます。
本格的に運営する前に、一旦どんな感じになるのかな?と確かめたい方には、最適なサービスとなるはずです。
有名なアンテナサイト
より具体的にアンテナサイトってどんなものなの?と知りたい方のために、いくつか代表的なものをピックアップしました。
どのアンテナサイトもかなりの数のジャンルを持っており、大手まとめサイトとの相互RSSを利用していることがお分かりになると思います。
自分でアンテナサイトを作成したい方は、ぜひ参考にしてみるといいと思います。
まとめ:アンテナサイトは簡単に作れる!でも稼ぐには時間が必要
アンテナサイトは比較的簡単に作ることができ、アフィリエイトサイトと比べて更新の手間を大幅に抑えた運営が可能です。
一方で、しっかりと稼げるサイトに育てるためには大手まとめサイトとの連携などを、自ら進めていく必要があります。
作業内容は異なるとはいえ、時間をかけて育てる必要があるのはアフィリエイトサイトと全く変わらないと言えるかもしれません。
運営スタイルや好みに合わせて、自分が最も適していると思う方法を見つけてみましょう。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。