ツナグM&A「サイト買取のご相談」実例や対応方法の最新情報
【更新】2020年3月26日現在、ツナグM&Aのサービスは終了しているようです。
ツナグM&Aから「サイト買取のご相談」というメールがきました。
「ツナグM&Aっていう会社、知ってますか?」
実は、毎日のようにいただくサイト売買に関する相談です。
2019年1月より、問い合わせが始まりました。日に日に相談数が多くなり、2月23日現在は、毎日のように問い合わせや相談があります。
その相談は、スタッフ個人に直接であったり、電話での問い合わせ、あとは、ツナグM&Aからの連絡をきっかけに無料査定をされるなど、さまざまです。
サイトマへ寄せられる相談件数や無料査定数は、現時点(2019年2月23日)で昨年の5倍となり、様々なサイト売買仲介業者の参入が影響していると予想されます。
実際に、「ツナグM&Aさんから問い合わせがきた…どうすれば良いだろう?」と、悩んでいる人は少なくないでしょう。そんな悩みを少しでも解決できれば幸いです。
ぜひ、最後までお読みいただいて、サイト売買に関する正しい知識も併せて手に入れていただければ、幸いです。
そして、周りで困っている知り合いの方がいれば、ぜひシェアしてあげてください。
正しい知識や知恵、情報は、時に自分を守ってくれます。
【関連記事】サイト売買の相場は?売却と買収の際、気をつけたい4つのこと
目次
ツナグM&Aって知ってますか?
結論から言います。知りませんでした。今も詳しく存じ上げません。(毎日、新しい仲介業者の参入があるため、珍しいことでありません)
最初に聞いた時は、検索しても出てこないため、不安に感じている人が多いのも、その理由ではないでしょうか。
現時点で、わかっている情報は以下です。
運営元:株式会社Candle
サービス名:ツナグM&A
1、ブログ内のお問い合わせフォーム経由で、連絡が来る
まず以下のようなメールが突然届くそうです。
○○○○ ご責任者様
私、上場企業グループ会社、
M&A仲介サイトを提供しております、
株式会社Candle「ツナグM&A」担当の●●と申します。突然のご連絡となり大変失礼ではございますが、
貴サイトの買い取りのご相談をさせていただきたくご連絡いたしました。
今回、誠に勝手ながら、貴サイトを当社にて簡易査定させていただきましたところ、
暫定のサイト価値として「○○○万円〜○○○万円」で買い手企業様が見つかる可能性があることが分かりました。3分程度で簡単な情報を入力していただければ、以下のURLより精度の高い無料査定を行うことができます。
https://tsunagu-ma.jp/assessments/new?from=mail4715簡易査定の査定基準の詳細について、簡単ではありますが以下の通りです。
・貴サイトのGoogle上位表示状況を独自の方法にて調査、集計させていただいたところ、月間約200,000トラフィック前後の可能性が高いと推計された点。
・ウェブサイトの定期的な更新、丁寧なメンテナンスがなされている点。
・運営歴が十分に長く、Googleのアルゴリズム変動に伴う急激なトラフィック降下のリスクが少ない点。
※ 査定内容は独自の調査に基づいているため、実態とは異なる可能性がございます。また、売却金額は、買い手との協議・交渉により3倍程度変動する可能性もございます。ご了承ください。弊社サービス「ツナグM&A」は上場企業「日本M&Aセンター」「ストライク」等、日本最大手の仲介会社数社と提携しており、
無料登録をしていただければ、複数の仲介会社の中で一番条件の良いオファーを貴社にお届けいたします。
登録後、売却自体の判断はもちろん貴社判断で行っていただけます。
また、入力いただいた情報等の機密情報は責任を持って管理させていただきます。「ツナグM&A」は下記URLよりご登録いただけます。
https://tsunagu-ma.jp/lp?from=mail4715その他、何かご不明点やご要望などがございましたら、
お気軽にこちらのメールにご返信ください。何卒よろしくお願いいたします。
〜〜署名(会社名など)〜〜
2、査定フォーム入力後、簡易査定結果が届く
その簡易査定に入力すると、以下の返信が来ます。査定結果は別途資料となります。
およそですが、市場平均相場の10倍以上の査定額が掲載されています。
一部の情報ですので、もっと高い査定額のものもあるかもしれません。
○○○○様
「ツナグM&A」をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
ツナグM&A運営事務局 〇〇でございます。ご依頼いただいておりました査定の結果をお送りしますので、ぜひご確認ください。
「ツナグM&A」では、査定金額を中心に、買い手企業様からのスカウトオファーを受け取ることができます。
・年間売上高 ※ 算出にお時間を要するようでしたら、概算でも問題ございません
・年間営業利益額 ※ 算出にお時間を要するようでしたら、概算でも問題ございません
・年間PV数 ※ 算出にお時間を要するようでしたら、概算でも問題ございません
・収益モデル ※ アドセンス・アドネットワーク or アフィリエイト or EC or その他 からお選びください
・最低価格(この価格を下回るなら売却の可能性はないという価格)
・即決価格(この価格なら基本的に売却に前向きであるという価格)の5つをご提示いただければ、その条件以上で弊社にて買い手を探し、買い手からのオファーをメールにてお届けします。
現在期間限定で、上記2つの指標を弊社にて最も買い手が見つかりやすい妥当な値に設定するサービスも承っております。その際も、下記注意事項にご同意していただける旨と併せて、ご一報お返事いただけますと幸いです。※ 改めて、弊社サービス「ツナグM&A」は、上場企業「日本M&Aセンター」「ストライク」等、日本最大手の仲介会社数社と提携しており、
無料で複数の仲介会社の中で一番条件の良いオファーを貴社にお届けするサービスでございます。
※ 弊社サービスにご登録されても、その時点で料金は発生しませんし、独占的な契約が発生することはございません。あくまで「スカウトオファーが届くようになる」サービスという立ち位置でございます。
※ ご入力いただきました情報は、機密情報として弊社が厳重に管理いたします。ただし、オファーをお送りする性質上、買い手企業や仲介会社には情報をお伝えする旨ご了承ください。
※ 情報をご教示・ご入力いただいた時点で上記にご了承いただけたものとみなします。ご入力いただきました情報をもとに、各仲介会社と協議を重ね、最も条件の良いオファーをメールにてお届けいたします。
もちろん、お気に召さないオファーでしたら放置していただいても問題ございません。ご不明点等ございましたらお気軽にお尋ねください。
以上、何卒よろしくお願い致します。
3、返信をしなければ、催促の連絡が来て、案件掲載に誘導する
○○○○様
「ツナグM&A」をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
ツナグM&A運営事務局 〇〇でございます。先日は弊社サービス「ツナグM&A」をご利用いただき誠にありがとうございました。
査定結果を送付させていただいたのですが、その後のご検討状況はいかがでしょうか。もし、ご登録について迷われている場合なのですが、簡易登録として
・最低価格(この価格を下回るなら売却の可能性はないという価格)
・即決価格(この価格なら基本的に売却に前向きであるという価格)の2つをご提示いただければ、その条件以上で弊社にて買い手を探し、買い手からのオファーをメールにてお届けします。
現在、最短で2週間〜1ヶ月ほどで買い手側が見つかる状況となっております。
買い手側が見つかった後に、契約を進めるか否かを検討することも可能ですので、是非ともご登録していただければと存じます。
ご不明点等ございましたらお気軽にお尋ねください。
以上、何卒よろしくお願い致します。
現在、ここまでのやりとりをしている方も多いのではないでしょうか?
目的は、案件掲載と指名検索狙い?
実際に、その先に進んだ方からの連絡はまだありません。みなさん、この時点で怪しいと思われているので進めていらっしゃらない方がほとんどです。
仲介の立場として感じたことは2点です。
1、案件掲載の獲得
まず、立ち上げて間もないサービスのようなので、掲載案件を獲得するために、高額な買収金額を提示し、案件登録に誘導させていることです。
そんなに高く売れるなら、数字だけでも登録してみよう、と思うのが人間の心理でしょう。
売却するかしないは後で決めても良いという前提なので、返信のハードルを下げているのですが、メール本文にも以下のように記載があります。
※ 情報をご教示・ご入力いただいた時点で上記にご了承いただけたものとみなします。
案件登録=売却に同意する、という仕組みを取っている様子です。
同意させ、ホームページの売却案件として掲載させる、という流れを作るための問い合わせと考えられます。
その証拠に、こちらのように案件が掲載されておりますが、おそらく上記のとおり運営中のサイトへオファーメールをして、売却に同意したとして掲載をされているのだと思います。
2、「ツナグM&A」のSEO対策
多くの人が知らないところからおいしい話がくれば、怪しいと思って検索するでしょう。
その効果を狙って、上記の「オファー→売却同意→掲載」という一連の流れで、「ツナグM&A」という指名検索(検索エンジンにサービス名を直接入力し検索してもらうSEO対策)に繋げているのではないかと思われます。
また、周りに聞いたり、SNSで呟いたりすることで、自然と認知拡大に繋がる可能性もあります。
そういった方法で、始めたばかりのサービスの営業活動も兼ねているのかもしれません。
また、この問い合わせを行っている担当者は、大学生のインターン生のようです。
会社のブログにもフルコミインターンという、契約形態と書かれているので、この案件登録数が給与に反映する仕組みだと思われます。
よって、多くのサイトに連絡をとり、案件掲載に繋げることが目的でしょう。
と、いうことは、ですが、ここで冷静に考えてみましょう。
その査定額は、本当に正しいでしょうか?
案件掲載の獲得のための、お取り査定額の可能性はないのでしょうか?
また、本来であれば、査定額の根拠や扱うべきサイト、もしくは売主かを判断するために、電話対応をしても良いはずです。
なぜ、サイトのどこにも電話番号がないのでしょうか?
数を裁くために電話対応を避け、メール上でのやりとりにて、掲載するサイト案件を獲得したら、彼の役割は終了、ということも考えられるかもしれません。
売り手が知っておくべき入金のタイミング
ここで怖い話をします。
サイト売却の経験がない方には、ぜひ知っておいて欲しい仲介の仕組みです。
サイト売却のお金が、売り手に入ってくるのは、すべてのM&Aのステップが完了した、最後の最後です。(エスクローサービスを利用した場合。ただし、現在は一般的にエスクローサービスを活用する流れになっています)
【参考記事】エスクローサービスとは?サイト売買で失敗リスクを防ぐ方法
このエスクローサービスは、間に仲介業者が入り、買い手から預かった買収額から仲介手数料を引いて、最終的な譲渡金を売り手に振り込みます。
ここに、仲介業者が入らない売り手と買い手の直接交渉の場合は、「サイトを先に渡すか」「お金を先に振り込むか」を両者の間で決めるのです。
ここでサイトだけ先に渡して一向お金が振り込まれない…そして、連絡が取れずに逃げられた、という詐欺に近いことが起こり得ます。
逆もしかりで、先にお金が振り込み、いつまで経ってもサイトの引き継ぎがされず、連絡が取れなくなって逃げられた、というようケースです(買い手にとっての詐欺に近い事案です)
こういったトラブルを避けるために仲介業者がいるのです。
それでも、売り手の手元に入金されるのは、売買終了後です。よって、最悪の最悪のパターンを考えた時、もしも、詐欺の仲介業者であった場合、サイトも買収額も持っていかれる可能性もあります。
最近は、個人でもサイト売買の仲介をする人が出てきたようです。
詐欺に合わないための対処方法をまとめましたので、よろしければご覧ください。
【参考記事】サイト売買で詐欺に合わず対処する方法【売主編】
あなたが買い手なら、その金額で買いますか?
本題に戻ります。
現在、サイト売買の買収額の相場は「直近半年の営業利益平均×17〜24か月」と言われています。
昨年よりサイト売買の需要が高まったこともあり、少しずつ市場相場は上がってきています。
しかし、買い手側からすると、1円でも安く買収したいのが本音でしょう。最終的には売り手と買い手の合意によって、買収金額が決まりますが、ある程度の折り合いのつく金額になることが一般的です。
それにも関わらず、あなた(売り手)が買い手の立場になった時、自分のサイトを提示された金額で買収するでしょうか?
今回、ツナグM&Aさんに登録しようと考えている人は、本来はそのような高額な価値がないとわかっているけれど、「その金額で買ってくれるなら、おいしいから売る」というスタンスの人が多いのではないでしょうか?
実際、現在登録されている案件で、月間の営業利益が3万円に対して、希望価格500万円と掲載されています。
▼掲載一覧
▼掲載詳細
出展:ツナグM&A
本来であれば、最大でも24ヶ月分の72万円ほどが相場ですが、そこに対して500万円を払う人はいるのでしょうか。
運用を2019年1月に始めたわずか1ヶ月の実績、月間12万PV、営業利益3万円の500万円を払うのであれば、例えば、運営が3年以上、営業利益20万円を安定して1年以上出しているサイトに500万円払うできです。
サイト売買はビジネス譲渡です。
サイトを買うのではなく、「ビジネス」や「立ち上げまでの時間」を買うことが本質です。
その1ヶ月に500万円の価値はあるのでしょうか?買う側も冷静に判断すべきです。
目指すは、サイト売買業界の改善
ここまで長々と書きましたが、決してツナグM&Aさんが悪いと言うことではありません。
実績がないので、判断ができない段階です。ですから、良い悪いという判断はできません。
ただ、今回の騒動をきっかけに、サイト売買業界に注目が集まったことは事実ですし、そもそも、「サイトが売れる」と知れたサイト運営者が増えたことは、結果良いことだと捉えています。
サイト売買という知らない業界を、自分ごととして捉え出してくれたきっかけを作ってくれたことに、私たちはむしろ感謝しています。
ただ、今回をきっかけに「サイト売買って怪しい。胡散臭い」となるのではなく、「サイトが資産になる」と気づき、正しい知識や情報を身につけ、人生設計まで変わる人が現れることを願っています。
それくらい、サイト売買には人生を変える力があると、私たちサイトマは考えています。
その力を悪い方向に使うのではなく、参画する「売り手」「買い手」「仲介業者」の3者全員がwin-win-winであるべきであると考えています。
これからも、業界が健全になるように、1つずつ進めていきたいと思います。引き継ぎよろしくお願い申し上げます。
もし何か「こういった情報もあるよ!」ということがあれば、こちらからお気軽にお知らせ頂けますと幸いです。独自に調査をして、また記事として公開していきたいと考えています。
また、『本当に、私のサイトは売れるのだろうか?』と、まだまだ疑問の方は、お気軽にサイトマの無料査定にお申し込みください。
現在、立て込んでおり、ご連絡に少しお時間がかかるかもしれませんが、大まかな査定であれば当日〜3日ほどでお届けできるはずです。
無料査定がご不安な方のために、こちらから「売主様」「買主様」などから頂いたたくさんのご感想をご覧ください。
また、メディアや書籍にも掲載実績がありますので、こちらも合わせてご覧ください。
2016年12月 東京FMシンクロのシティにラジオ生取材していていただきました。
当日の音声です。(音量にご注意ください)
↓
2017年12月 経済界に掲載されました
2018年1月 書籍「ベネマ集客術式 毎日1分Web集客のツボ 」に掲載していただきました。
2018年8月雑誌「経済界」で掲載されました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後とも、すばらしい取引が増えるように、この記事が参考になればこの上なく幸せです。