サイト運営のやり方とは?必要なスキルや費用について徹底解説
Webサイトを運営することは、今や業種・業界を問わず、あらゆる事業において不可欠な要素となっていると言えるかも知れません。
ある程度の規模を持つ企業はもちろんのこと、個人事業や飲食店であっても、情報発信をいかに行うかがビジネスの方向性に大きく影響します。
そこで今回は、Webサイトの運営について、必要なスキルや費用、運営の流れや注意点まで改めて解説します。
これまでWebサイト運営を行ったことがない方の、参考になりましたら幸いです。
Webサイトの運営とは
まずは、「Webサイトを運営する」とはどんなことをすることなのかについておさらいします。
Webサイト運営には大きく分けて、下記の3つのポイントが存在します。
・Webサイト自体の制作、立ち上げ
・コンテンツの作成
・デザインやUI、コンテンツの改善
当然のことながら、Webサイト運営の第一歩目となるのは、Webサイト自体を立ち上げることです。
既にWebサイトが存在していて、Web担当者になったというケース以外は、原則は自分でサイトを制作する必要があります。
サイトが制作できれば、次にどんな内容の情報を発信するか決定する、というステップになります。
企業HPであれば業務内容や会社所在地など、個人のアフィリエイトサイトであれば、記事ページコンテンツの作成を進める段階です。
そしてそれらを作成しながら、サイト内のデザインやUI(ユーザーがスムーズに利用できるページ作り)の改善を繰り返していきます。
このコンテンツ作成から、サイト分析と改善を繰り返していくというのが、サイト運営の主な内容となります。
Web担当者の基本的な業務内容
上記で紹介したのは、個人や小規模ビジネスオーナーが、あらたにサイトを立ち上げて運営するまでの流れです。
反対に、ある程度のスケールの企業であれば、その企業のサイトを運営する「Web担当者」が存在するケースも珍しくありません。
Web担当者の業務の多くも、コンテンツの企画や制作とその分析、デザインの管理と改善など、個人のサイト運営者と類似する部分が多いです。
ただし、一般的には企業が大きくなればなるほどそのWebサイトに訪れる人も多くなり、IRや決算情報など重要な情報を取り扱う機会も増えます。
そのため、外部のベンダーや社内の他部署との連携も多くなり、広報としての意味合いを持つ業務も増えてくる点が大きな違いとなります。
Webサイトの運営に必要なスキル
一般的なWebサイト運営に必要なスキルとして、下記の5点が挙げられます。
・コンテンツ作成(ライティング)スキル
・情報収集力
・アクセス解析
・SEO、広告運用、マーケティング、SNS運用スキル
・CSSやHTMLなど最低限のプログラミングスキル
個人が運営するWebサイトとして最も重要となるのは、コンテンツを制作する能力です。
ここで、どれくらい多くの人の目を惹けるかが重要なポイントとなります。
また、どれだけ素晴らしいコンテンツを制作したとしても、それが1本の記事だけでは、たくさんの人の目に触れる可能性は低いです。
しっかりとコンテンツ作成を継続しつつ、並行してSEO施策を行う必要があるでしょう。
SEOは定期的にアップデートされる、Googleの検索アルゴリズムの動きをモニタリングすることが重要です。
常に情報を収集しながらアクセス解析を行ない、自社サイトがどんな状態であるのかを確かめつつ改善を続けましょう。
現在はWebブラウザからではなく、XやInstagramなどのSNSから情報収集を行うという方も増えてきています。
そのため、SNS運用スキルや、SNSマーケティングのノウハウがあれば、Webサイトと連携させることで、より一層効率的に行う確率が高まるはずです。
WordPressなどオープンソースのツールを使用すれば、サイトの立ち上げ自体にプログラミングスキルはほぼ必要ありません。
ですが、サイトのデザインやテキストの編集など、僅かながらCSSやHTMLの知識は必要となります。
どんなアレンジをしたいかにもよりますが、原則そこまで複雑なものではないので、調べながら実行していくといいでしょう。
Webサイトの運営にかかる費用
Webサイト運営において必要なコストは、そのサイトの規模や種類、デザインや機能により大きく変動します。
広告やコンサルティング、各種運営作業の外注などを含めるとさらに上下してしまうため、ここでは「個人・自社で立ち上げ、個人・自社で運営を続ける」という想定で解説します。
結論から、Webサイト立ち上げから運営においては、下記の費用を最低限として考えておくといいと思います。
・サイト立ち上げ初期コスト 数万円〜10万円程度
・サイト運営ランニングコスト 数万円/年間
まずWebサイトを立ち上げるにあたり、最低限必要な費用の内訳は下記の通りです。
・ドメイン費用(立ち上げ時に1万円程度・ランニングコスト数千円/年)
・レンタルサーバー費用(立ち上げ時に数千円程度・ランニングコスト数千円〜数万円/年)
・WordPressテーマ(立ち上げ時に数万円)
ドメインとは、URLの「https://」に続く文字列のことです。
よく使われる表現として、「ドメインはネット上の住所のようなもの」というものがあります。
この部分を独自ドメインと呼ばれるものを取得すると任意の文字列を使用できるのですが、独自ドメインは有償でレンタルする形となります。
どんなドメインにするかによっても変わりますが、およそ年間で数千円程度だと考えておいて問題ありません。
【関連記事】サイト名・ドメインを決める
次に、先ほどのドメインが住所であるのに対し、サーバーは土地のようなものです。
これから作成するコンテンツや構築していくデータを、格納しておく場所になります。
こちらも、年間数万円程度のコストで、有償にてレンタルする形となります。
【関連記事】サイト運営初心者向け サーバーの選び方を徹底解説
最後に、WordPressでサイトを構築する場合、テーマと呼ばれるテンプレートが各社より提供されています。
こちらは無償のものから、買い切り型や継続課金型まで種類があり、機能やデザインにこだわるのであれば、導入しておくべきだと思います。
どんなテーマを利用するかによって費用も様々ですが、おおよそ数万円あれば入手可能です。
Webサイト制作・運営の流れ
Webサイトを一から立ち上げ、運営するまでのフローは下記の通りです。
①目標の設定と運営リソースの棚卸し
②ドメインやサーバーと契約
③サイトデザインを整えつつ、コンテンツ制作を開始する
④サイトを公開する
⑤キーワード設定を行いながらコンテンツを量産する
⑥アナリティクスツールを活用し、分析・改善を行う
⑦上記、⑥〜⑦を繰り返す
まずは、あなたがWebサイト運営によって、どんなことを達成したいのかを明確にしましょう。
ターゲットを定め、自社に応じたブランドコンセプトの明確化も、この段階で徹底しておくといいと思います。
次に、独自ドメインやレンタルサーバーと契約し、登録を済ませます。
この段階でサイトトップページのデザインやページ構成などを編集できるので、まずはサイトの大枠を作っていきましょう。
大まかなサイトの形が構築できれば、コンテンツの制作に取り掛かってください。
ある程度のコンテンツのボリュームを確保できれば、サイトの公開作業と合わせ、コンテンツをどんどん量産していきましょう。
しばらく運営すると、サイトのどのページにアクセスされて、どのページがアクセスを集められていないかというデータが蓄積されていきます。
そのデータを元に分析・改善を繰り返していくことが、サイト運営における主なルーティンとなります。
Webサイトを運営する際の注意点
Webサイト運営は自社の規模に応じたコスト感での展開が可能ですが、どんなサイトであっても注意しておくべきポイントがいくつか存在します。
Webサイトを運営する上での代表的な注意点は、下記の通りです。
・情報管理の徹底やセキュリティ対策の実施が不可欠であること
・データ損失トラブルに備え、バックアップをとっておく必要があること
・コンプライアンスを遵守に徹底しなければならないこと
まずは、規模の大小を問わず、どんなWebサイトでも自社の情報や顧客データなど、重要な情報が格納されています。
ハッキングや情報の抜き取りなどに対しては、「小さいサイトだから大丈夫」と考えず、必ず対策しておくようにしましょう。
不正アクセスを防ぐためのパスワード設定を強固にしておくことや、無料Wi-Fiでの接続を避けるなど、細かなことでも徹底しておく必要があります。
また、サーバー上のトラブルなどにより、データが損失してしまうというリスクもあります。
そのため、サイトデータのバックアップはなるべくこまめに確保しておくといいでしょう。
さらに、あまり意識されにくいポイントですが、サイト運営は著作権法をはじめ、個人情報保護法や電気通信事業法など様々な法律と関連しています。
知らなかったでは済まされないことですので、気になる方は下記記事も参考にしてみてください。
【関連記事】ウェブサイト運営における法律は何をチェックするべき?4つの法律について解説
まとめ
Webサイト運営は比較的素早く、コストも抑えて運営を開始することができます。
ですが、ただ立ち上げただけではサイト運営の強みや効果というものは発揮されにくく、改善を繰り返してこそ生きてくるものです。
軌道に乗り始めると様々な部分を外注化できたり、運営を委託したりといったことも可能ですが、テスト感覚でのスモールスタートが可能な点もサイト運営の魅力です。
まずは一度取り組んでみて、効果を測定されてみてはいかがでしょうか。
また、既に完成され事業として展開されているWebサイトを買収することができれば、立ち上げ当初の懸念事項をスキップすることができます。
こちらの案件一覧をご覧いただき、自社とマッチしそうなサイトがあるのであれば、買収を検討してもいいかもしれません。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。