サイト購入で大失敗する「競業避止義務の記載漏れ」

【相談】サイト買収で失敗をしてしまいました。

サイト売買についてご相談がありました。

内容は全て明かせませんが、あまりよくない買収をしてしまったそうです。

お話を聞くと、サイトの質は良くない。

また、「契約書作成時にも「競業避止義務」事項を曖昧に記載してしまった」というのです。

この競業避止義務とは?

『サイトを売却したら類似のサイトはつくりません。つくる必要性が出てきたら買主であるあなたの許可が必要です』

というようなもの。

これは重要な項目です。この効果を発揮しないのであれば、サイト売買とは言い難いです。

もはやウェブサイト制作の業務委託でしょう。

【関連記事】サイト売買の相場は?売却と買収の際、気をつけたい4つのこと

なぜこのような失敗につながったのか?

よくよくお話を聞いてみると、やはり。

なんと、買主様と売主様だけで契約書を作成し、最後まで進めてしまったというのです。

サイト売買は、そこまで簡単ではありません。

当事者になればわかりますが、ほとんどの人が冷静になれません。

どんなにビジネス経験があっても、はじめてのことであればそんなものは関係ないのです。

焦りや不安から、なぜ?という行動に出てしまう方が本当に多いのです。

こういったときに必要になってくるのが第3者です。

つまり、アドバイザーや仲介をしてくれる存在です。
 

サイト売買では事業譲渡契約書を交付する必要があります。

売り手も買い手も曖昧に感じる要素は排除する必要があります。

慣れていないと契約書作成の段階でもめることが多いです。

仮にもめなくても、双方での共通認識がなされないまま、『契約書もどき』が完成。

数か月後にどちらかが後悔します。

ちなみに、サイトマ創業者も契約書の作成で失敗しています。

サイト売買の失敗経験は仲介として重要な経験だったと言っています。

 

ちなみに、ネット上にある契約書の雛形レベルでは確実に失敗します。

なぜなら、サイトや売り手買い手の状況によって内容は柔軟に変更されるからです。

きちんとプロと一緒に契約を締結しましょう。

【関連記事】サイト売買には法律がない?!法律よりも大事な契約書5つのポイント

「契約書もどき」で交付してはいけません

契約書作成。

買主と売主で進めていくと面倒な作業です。

お互いが主張したいことを主張するため話がまとまりません。

そして、双方の意見の中間的な内容を記述。どっちとも取れる項目となってしまいます。

 

こうなってしまっては、本来は「双方を守る」という意味で作成する契約書ではなくなります。

サイトマの弁護士は『点(、)の位置だけでも文の意味が変わるので、1文1文に神経を使う』と言います。

契約書を何千通も書いてきたプロが言うくらいですから、それくらいがいいのです。

 

どうしても仲介やアドバイザーが不要な場合は、外部で弁護士や司法書士を雇うようにしてください。

そうでないと、安全なサイト売買はむずかしいでしょう。

【関連記事】サイト売買の契約書は無料ダウンロードできる雛形でやってはいけない

弊社は安全なサイトM&A、売買成立を目指しています

今回のご相談をお伺いして、もっと健全な市場にする必要があると痛感しました。

そして、正しい知識と豊富な経験を持つ人材がどんどん活躍する環境が必須。

ひしひしと感じました。

まずは弊社から。1歩ずつ進めていきたいと思います。

エベレディア株式会社 代表取締役会長 中島優太

日本唯一の「サイトM&Aアドバイザー®」
エベレディア株式会社 代表取締役会長

中島優太

著書に「超入門! サイトM&A1年目の教科書 -売却編-」。サイトM&A業界の不親切に疑問を持ち、2016年5月に親切丁寧に売買仲介する「サイトマ」を創業。取引累計額15億円以上、400件以上を直接対面で仲介(2024年10月時点)。NHKクローズアップ現代プラスに専門家としてコメント。2019年アメリカはシリコンバレーにて講演。新聞、ラジオ、ビジネス雑誌に多数掲載。

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