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著作権はECサイト運営においても注意するべき?著作権について気を付けることとは

以前、サイト運営において重要な法律知識について、下記記事にてまとめました。

【関連記事】ウェブサイト運営における法律は何をチェックするべき?4つの法律について解説  

上記記事でも述べましたが、特にメディア・エンタメ関連のWebサイトにおいて、著作権侵害に対するケアが重要であることは、皆様ご存知の通りかと思います。

一方で、実はECサイト運営においても、著作権は非常に大きく関わっているのをご存知でしょうか。

ここでは、ECサイトにおける著作権とはどのようなものか、また気を付けるポイントについて解説します。

参考になりましたら幸いです。

著作権とは

まず初めに、著作権とはどのようなものかについて改めておさらいします。

著作権とは簡単に言うと、「思想又は感情を創作的に表現した人(=著作者)を法的に保護するための権利」となります。

この思想又は感情を創作的に表現したものを「著作物」と表現し、これには写真や画像、絵画や音楽、文章やテキスト、プログラムまで様々なものが該当します。

どんな形であれ、著作者が独自に工夫して表現されたものは、原則として著作物に該当すると考えておくとわかりやすいでしょう。

この著作物を許可なく利用したり、自分で表現したものかのように扱ってしまえば、著作権法違反となります。

代表的な例を挙げるとすると、現在お読みいただいているこの文章を、あなたのサイトにそのままコピペして公開することは、著作権法違反になるということです。

著作権法に違反してしまうと、不当利得返還請求や損害賠償請求などの民事上の罰則を受けることになります。

また、10年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金(法人による侵害であれば、3億円以下)という刑事上の重い罰則を受けることもあります。

ECサイトで著作権侵害になるのはどのようなときか?

ECサイトを運営する上で、著作権侵害になりうるポイントとはどこが考えられるでしょうか。

主に該当する可能性があるポイントとしては、大きく分けて下記の3点があります。

①ECサイト全体のページの構成
②商品画像やイメージ写真
③商品を説明するためのテキスト・文章

①ECサイト全体のページ構成について

ECサイト全体の構成や画像配置、デザインについても、著作物だとみなされる可能性のある項目となります。

もちろん、どのECサイトであっても大まかな構成はかなり似通う可能性も高く、「なんとなく似ている」という程度では著作権侵害には該当するリスクは低いでしょう。

一方で、明らかにページレイアウトや画像の配置、フォント、カラーデザインなどをそのままトレースしたようなサイトであれば、著作権違反だとみなされる可能性はあります。

競合となる大手企業やデザイン性の高いECサイトのデザインを参考にする場合、丸ごとコピーすることは危険な行為ですので、注意が必要です。

②商品画像やイメージ写真

ECサイト運営における著作権の問題について、最もケアするべきポイントは画像の取り扱いです。

メーカーのホームページや公式サイト、他店に掲載されている写真や画像などを無断で使用することは、当然ながら著作権法違反となります。

こちらは、自社のECサイトと他社のECサイトで、全く同じメーカーの同じ商品を販売しているというケースであったとしても、画像を無断で利用することはNGです。

「被写体の組合せ・配置,構図・カメラアングル,光線・陰影,背景等にそれなりの独自性が表れている」という理由で、著作権が認められたという判例も存在します。

参考リンク:平成17年(ネ)第10094号 請負代金請求控訴事件 

特に、個人の方やECサイトを運営開始したばかりの方など、リソースが少なく、つい「商品画像はどこかから引用する」ということを行いがちです。

どれだけシンプルなものに見えても、無断での利用は絶対に控えるようにしましょう。

③商品を説明するためのテキスト・文章

商品を説明するための情報についても、一部著作物だとみなされてしまうケースもあります。

例えば、他社ECサイトが展開する商品と似たようなTシャツを販売するとしましょう。

この際、「色が○○で、寸法はそれぞれ〜cm、素材が綿100%」というのは、創作物には当たらない最低限の情報であるのは、理解しやすいかと思います。

一方、「とある職人が〇〇という思いのもとで開発した商品で、まるで◻️◻️のような着心地で〜。」といったPR文章が添えられていた場合、注意が必要です。

こちらの文章については、記載しているECサイトが創作した著作物だとみなされてしまう可能性があります。

画像・デザインなどだけでなく、文章やテキストについても著作権法の保護対象であることをしっかりと認識しておきましょう。

著作権侵害にならないようにするために気を付けること

自社のECサイトが著作権を侵害してしまわないようにするには、非常にシンプルですが、どんなものも自社で作成するということです。

たとえ裁判の結果、「著作権違反に当たらない」という内容のものであっても、道義上他社サイトのコピペをすることはあまり好ましいことではありません。

商品画像であれば、どれだけシンプルなものであっても自社で撮影した画像を使用するべきです。

また、デザインやイラストを改善することで、より魅力を伝えられるような商品であれば、プロのカメラマンやイラストレーターに依頼することも効果的でしょう。

著作権法違反に関する問題が完全にクリアになるばかりか、訴求力自体の向上にも期待できます。

どうしても資金がなく、依頼することができないのであれば、商用利用可能なフリー素材から選ぶという手段もあります。

こちらは、それぞれフリー素材の提供しているプラットフォームによって規約が異なるため、しっかりと内容を抑えた上で利用するようにしてください。

まとめ

ECサイトにおける著作権侵害についてのリスクと対処法について解説しました。

ECサイトに商品画像やPR文章は不可欠なうえ、それらの見せ方やデザインも収益に大きく関わってくる要素です。

長々と説明しましたが、他社サイトや公式サイトに表現されているものを、無断で利用するというとをしなければ、そこまで過敏に警戒する必要はありません。

工夫次第でいくらでもオリジナリティや自社の魅力を押し出していける部分でもあると思いますので、しっかりとリソースを割いて作り込んでいくといいでしょう。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考になりましたら幸いです。

エベレディア株式会社 代表取締役会長 中島優太

日本唯一の「サイトM&Aアドバイザー®」
エベレディア株式会社 代表取締役会長

中島優太

著書に「超入門! サイトM&A1年目の教科書 -売却編-」。サイトM&A業界の不親切に疑問を持ち、2016年5月に親切丁寧に売買仲介する「サイトマ」を創業。取引累計額10億円以上、300件以上を直接対面で仲介(2021年12月時点)。NHKクローズアップ現代プラスに専門家としてコメント。2019年アメリカはシリコンバレーにて講演。新聞、ラジオ、ビジネス雑誌に多数掲載。

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