サイト購入で選ばれない買い手の3つの共通点と『選ばれる人』との差
「どうして私は交渉が上手くいかないのだろう?」
「どうして良い売り手に出会えないんだろう?」
そんな風に感じたことはないでしょうか。
サイトマでは、多くのサイト売買に関する売り手と買い手のマッチングをみる中で、「選ばれない買い手」の共通点がわかってきました。
そして、その買い手は売り手だけではなく、融資の金融機関や、仲介からも選ばれません。
さらには、過去にも同じ様な体験を繰り返しているのです。
なぜでしょうか。
このコラムをご覧いただければ、取引において相手や周りの人がなぜ自分から離れていくか理解できます。
心当たりのある方は、ぜひご覧いただき、今後の売買取引や日常の人間関係に活かしていただければ幸いです。
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1,買主が優位な立場だと思い込んでいる
まず、大前提ですが、そもそも交渉したからと言って買えるわけではありません。
交渉を申し込んでも、選ばれないことの方が多いです。
特に仲介プランで扱っているサイトは、サイトマの場合では、通過率20%ほどの査定を合格して売却に至っているため、多くの問い合わせがあります。
1案件に対して、平均で20〜30名、多くて50〜60名の問い合わせをいただきます。
その中でどうやって選ばれるか?という視点から、問い合わせをした方がいいでしょう。
例えると、売り手は、結婚相手として人気の高い女性で、一同に買い手にプロポーズされているような状態です。
自己紹介の後に、交渉をお互いに進めたいという合意がなければ、前にも進めません。
基本的に、買い手は口説かないといけない立場にいます。
にもかかわらず、買い手が優位な立場だと思い込んでいる買い手は、意外と少なくありません。
2,最初のアプローチが雑
やはり、選ばれない人には特徴があります。
普段の行動や習慣は、ビジネスマナーにそのまま出ます。
例えば、自己紹介のメールから、
「まずは会ってお話したいです(あなたに会う価値は何ですか?)」
「◯◯万円なら買います(あなたの都合ですよね?)」
「興味があるので至急連絡ください(あなたの都合ですよね?)」という、
自分都合の交渉をしてくる人がいますが、その時点で、優先順位は最下位スタートにされていることに気付きましょう。
相手のことを考えず、自分の都合で物事を進めているという時点で、譲渡後も同じ様なやりとりが発生することが想像できます。
また、このような人に限って、前触れなく、仲介会社にも電話を何度も掛けてきます。
この時点でブラックリスト入りしていますし、売り手様に紹介することはありません。
さらには業界内で、あの人からの問い合わせは辞めた方がいいですよ、と情報共有しています。
ここで買い手として紹介してしまうと、その後の売り手様も同じようなことをされますし、良い取引にはなりません。
だいたい、このような行動パターンの方は、基本的にはお断りをしているのですが、それでも、売り手様が一度話してみたいということであれば、もちろんお繋ぎはします。
あまりオススメはしないという前提でのご紹介ですが、早期売却をご希望の時など、条件面で問題がなければ、話が進むこともあります。
が、結局は売買が成立したとしても、その後に態度が悪化する事が多いため、「この買い手とは契約白紙にしてください」と言われることがほとんどです。
3,自分の事情や都合ばかり主張する
また、最初のアプローチ以外にも特徴はあります。
それは、”自分の事情や都合ばかり話す”ことです。
その中でも、よく過去の話を引き合いにだしてくることが多いです。
「昔、従業員にお金を横領されたんです」
「そのせいで借金が〇〇万円あるんです。だから△△しか支払えません」
「この買収でうまくいかないと本当に困るんです」
「融資に通るまで、他の人の交渉を止めて欲しい」
過去に自分がきっかけで起こしたトラブルからのトラウマの延長が今も起こっている、起こりそうかのように、自己防衛しながら、自分の都合を前面に押し出してくる人がいます。
まるで、その語り方は悲劇のヒーロー、ヒロインになったかのように訴えてこられますが、そんな過去は、売り手様にも仲介会社にも残念ながら、関係ありません。
どんな過去があろうとも、今目の前で起こっている事実、やりとりしている状況が一番大事なのです。
過去のトラブルを引っ張ってきても、それがきっかけで割引になることもなければ、サポートが手厚くなることはありません。
または、融資を活用して買収するまでの間、他の方との交渉を止めて欲しいとまで、要求する人がいます。
その間に、一括で支払える企業が出てくるかもしれないチャンスを無くして欲しいなんて、売り手にとってデメリットとリスクしかありません。
1つしかないものは、サイトM&Aに関わらず、早い者勝ちが原則です。
自分の都合で相手を拘束する買い手を、売り手は選びません。
それであれば、他の買い手様を選びます。
自分には事情がある、ということを必要以上に最初から自己開示してくる買い手様は、最初はよくても、最終的に見放されます。
これは、ビジネス上での関係であれば尚更、自分のメリットしか考えずに生きている人とは付き合いたくないでしょう。
あなたの周りでも、そのような発言や行動をとる人からは、自然と人が離れていませんか?
出落ちするには十分すぎる条件
これまで、選ばれない買い手の3つの共通点を見てきましたが、何かに似ていませんか?
・自分が優位な立場だと思い込んでいる
・最初のアプローチが雑
・自分の事情や都合ばかり主張する
少し言い方は雑ですが、イケてないナンパ師というのでしょうか、そう、出落ちしている人です。
最初の時点で、見向きもしてくれない相手として認証されてしまう人の特徴でもあります。
よって、交渉の続きがない、成功しないの繰り替えしとなるのです。
選ばれる人の特徴は?
逆に、選ばれる人にはどのような特徴があるのでしょうか?
サイトマで買収を繰り返し、いつも売主様から頭を下げられるほど、いわば仲介としても一押しの買い手様がいます。
何が違うのでしょうか。
まず、自分の都合を一切言いません。
常に相手目線での会話や質問をしてくれます。
ベースとして、相手へのリスペクトがあるため、相手に無駄に時間を使わせません。
それは仲介の私たちに対しても同じ様な行動を取ってくれます。
自分が今、どういう状態にあるのか(初期的関心なのか、購入意思はほぼ決まっているのか)を伝えた上での、質疑応答のメールがあり、仲介や売り手が動きやすい状況を作ってくれます。
スカイプ面談をする時は、ほぼ購入前提で相手に時間をもらうという考えのため、面談までに疑問はすべて払拭した上で、最終確認として面談に臨まれています。
だいたい、通常の方の半分から1/3ほどの時間で売買が成立します。
価格交渉をする時は、譲歩できる条件(マニュアルを無しにする、サポート期間を無しにする等)を提示した上で、どこまで下げてもらえるかという選択肢を売り手に選んでもらっています。
決して、自分の予算の都合の話をしません。
基本的に、売り手にとって好条件のため、優先順位も上がり、すぐに売買が成立しています。
そして、何よりも仲介の私たちにまで、挨拶一つをわざわざ菓子折を持って事務所にまで来られるほどです。
選ばれるために何をすべきか
それでは、選ばれる人になるためには、どうすればよいのでしょうか。
全員が菓子折を持ってきても困ります。これは一事例でしかありませんが、他にも選ばれる買い手はたくさんいます。
ここの登場した選ばれる人と選ばれない人の決定的な違いは何だと思いますか?
簡単に言うと、誰を見ているか?ではないかと思います。
自分の利益のことだけを考えている人と、相手の利益や気持ちを考えて行動する人。
あなたなら、候補は何十人といる候補の中から、どちらの人をビジネスパートナーとして選びたいですか?
相対取引と言われる、合意のもとで選ばれる売買取引は、自分が選んでいる様で、実は選ばれる立場にいるという前提で行動をしていくと、アプローチすべき最初の行動も自ずと答えは見えてくるかもしれませんね。
あなたのサイト売買の参考になれば幸いです。